バラ色日報・火曜日 新しいものを迎えるために手放す


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「何かを手放さないと、新しいものは入ってこない」という言葉を見かけると、いつも思い出すエピソードがあります。
高校生の頃の話です。


当時所属していたクラブ(全員女子)では、彼氏がいる子といない子が半分ずつでした。
私は「いないチーム」で、やっぱりいない子とよく遊んでいました。


「いないチーム」友人Aが、「いるチーム」の一人、Bについてこんなことを言ったのです。
「Bは“素敵な人が現れたら、いつでも彼氏と別れる”と言ってるけど、一生別れられないと思うよ」
と。


その理由は
「一度つないでいる手を離さないと、新しい人とは手をつなげないから」
でした。


「左手で彼氏の手を握ってて、右手で別の人をつかまえたら左手を離そうと思ってるけど、順番が逆」
「先に左手を離さないと、新しい人なんて来ない」
とAは言い切りました。


――余談ですが、Bはその当時の彼氏と結婚して現在に至っています。
それなりに幸せそうなので、その是非はここでは問いません。


ふだんはおとなしかったAのあの予言のような言葉を、今でも時に思い出します。


きっとこれは、モノにも言えると思うのです。
「まだ使えるから」
「いつか着られるから」
「もったいないから」
という言い訳は、自分の未来の可能性を閉ざしてしまう気がします。


「今使うもの」「使いたいもの」以外は手放してスペースを空けると、新しいものが入ってくる可能性を作れます。

「捨てる」にフォーカスすると辛くなることもありますが、「未来のためにスペースを空ける」と考えると、前向きになれそうです。