ポモドーロタイマー(Apple Watch)の最適解

ポモドーロテクニック、再び取り組んでいます。

ご存知でしょうか、ポモドーロテクニック。

ポモドーロテクニックとは、イタリアの起業家で作家のフランチェスコ・シリロが、1990年代初めに発案した、時間管理術です。

「ポモドーロ」とはイタリア語で「トマト」のことで、これはシリロが学生時代に愛用していたトマト型のキッチンタイマーから来ています。

ポモドーロ・テクニックの方法とは、短めの作業と短い休憩を繰り返すことです。
具体的には「25分の作業+5分の休憩」を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分間の休憩を取ります。これを繰り返します。

作業時間を短く区切るだけでなく、1ポモドーロ内で決められたタスクを終わらせられるよう努力することが大切です。それが集中力に結びつきます。
集中すると疲れますが、こまめに休憩を取ることで回復しますので、集中力の高い状態が一日の中で断続的に増え、それが結果的に生産性の向上につながります。
集中力を高める!「ポモドーロ・テクニック」とは|就労移行支援事業所ディーキャリア

熱心にやる時期もあれば、飽きてやめてしまう時期もあり、けっこうムラがあったんですが。

今年に入ってから在宅の仕事を請け負うようになり、それなりに集中力が求められる状況に。

せっかくだからApple Watchで使えるものがいいな、とアプリをいろいろ試してみました。
最終的に、有料ですがこちらのアプリを導入しました。


25 for Watch | 集中記録

25 for Watch | 集中記録

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――あっ、早まらないでくださいね!実はこれが「最適解」ではないんです。

方向性はよかったんですが…。

私は何でもシンプルなものが好き。機能モリモリよりは、「必要な機能だけに絞りました」のものに惹かれます。

このアプリは、Apple Watchだけで完結し、単純に時間を測って25分+5分を4回セット繰り返したら30分休みになるだけ、というごくシンプルな設計が気に入りました。
今日の予定や目標など、いろいろオンされていくものが多い中、ここまで潔くシンプルなものはなかなかありません。


ところが、思わぬところに落とし穴がありました。

いつの間にかタイマーが終わってる?

一応、「今日何ポモドーロしたか」は記録が残せるようになっています。
ただし、今日の分だけで、翌日になるとまたリセットされる仕様。

データを日々残したければ、サブスク(月100円)対応だそうですが、私はとにかく25分+5分さえきちんと測ってくれればそれでいいので、サブスクにはしていませんでした。


すると、時々「あれ、今4ポモドーロ目のはずなのに、ゼロになってる」という現象が起きるようになりました。
ただまあ、今日何ポモドーロやったかはそれほど大事ではないので(集中して、成果物を上げるほうが大事)気にしていませんでした。


ところが、ついにポモドーロ中に、
「えっ、もう終わってたの?」
ということが起きるようになりました。いつの間にか25分経ってるんですよね。何の知らせもなく、気づけばタイマーが終わっている*1

これでは残念ながら使えません。
またアプリ探しの振り出しに戻ってしまいました。

マルチタイマーを使ってみました。

よく考えたら、私のように「時間を測ってくれればいい」という希望だけなら、ただのタイマーでもいいわけです。

最初は複数の時間が同時に測れるタイプのタイマーを使ってみたんですが、古いアプリだったためか操作性がやや悪く、実用的じゃないなあと断念。
スマホで操作するアプリも試してみましたが、やっぱりApple Watchの方がラクだから、Apple Watchで使えるものがいい。


その頃、いつも使っているApple純正タイマーが、Apple Watch上のUIが変わりまして、ぐっと使いやすくなりました。
あれ、これ使えるんじゃない?

結局、純正が一番だったよ。

という、Appleユーザーあるあるになってしまうんですが。
メモもリマインダも最近純正メインに変更したワタクシ。タイマーも実は一番使い勝手がよかったんです。


そもそも、私が求めることは

  1. 余計な機能がついていない、シンプルなもの
  2. 操作が簡単(手間を減らし注意力をできるだけ温存したい)
  3. 一時停止ができる
  4. 色は青系より赤系がいい

でした。

3と4は「それ、必要なの?」と言われそうですが、私には譲れないポイントでした。
4は「せっかくトマトなんだから赤にしてよ」というだけなんですが。

意外に青系のアプリが多かったんですよね。
でも、赤と青ではテンションが明らかに違いました。
Apple Watchの純正タイマーはオレンジなので、許容範囲です。

3の話は次の項目で。

正しいやり方に「中断」はないんですが…。

「ちょっとだけ違うことをしてまた作業に戻りたい」時って、ありますよね?それも頻繁に。
オフィスで仕事をしているならそれほどないかもしれませんが、主婦の方なら賛同していただけるはず。


ポモドーロタイマーは「ポモドーロテクニックの正しいやり方」に則って設計されているため、ほぼ一時中断機能がついていません。
これが不便。すこぶる不便。

ちょっと中断するたびにその25分はご破算にしてやり直し、なんてしていたらいつまで経っても終わりませんって。

25分じゃない方が調子が出る人もいる。

人によっては30分とか、45分とか、逆にもっと短く15分+3分をどんどん回すほうが合っているというタイプもいるそうです。
私は25分+5分はいいのですが、4サイクル続けるのはちょっとキツいですね。そもそも2時間もぶっ通しで時間が取れることはほとんどないし。

こういう細かい調整は、ポモドーロタイマーではむずかしい場合が多い。

じゃあもうタイマーでよくね?という話です。

これが純正タイマーのUI。

【2024/10/21追記】watchOS11より、タイマーの仕様が変わったようです。
※このスクショを撮った時点のOSはwatchOS11.0.1

下のスクショと比較していただければわかりますが、左上に「ピンで固定」とあります。
そうなんです、自分でピンで固定できるようになりました。

方法はこちらをご覧ください。
ja.iosapple.eu

ポモドーロテクニックに使うなら、上に固定できたほうが便利です。

~~~~追記ここまで~~~~



写真を見ていただければわかると思いますが、画面に表示されるのは4つ。
さっき使った時間が上に来るようになっています。

つまり、25分+5分を繰り返し測っているうちは、必ず上に2つが並ぶので、それを交互に押すだけです。
手間も注意力も奪いません。親切設計。

もちろん、25分+5分以外にも、自分に合う時間の組み合わせを自由に設定できます。

ポモドーロタイマーは、もしシンプルなものをお探しなら、「Apple Watchで純正タイマー」おすすめです。

何が合うかは自分しかわからない。

今回いろいろアプリを試して、わかったことがあります。
何が合うかは、結局自分しかわかりません。いくら「おすすめアプリ◯選」みたいな記事を読んでも、最適解は決めてもらえないんです。


「自分が何を優先したいのか」を知らなければ、最適解にたどり着けません。
私もあれこれやってみて、一見馬鹿げたような「青じゃなくて赤」が自分にとってかなり大きな要素であることに気づきました。


これからは、やみくもに探し回る前に、自分が求める要素を書き出して、優先順位を見極めてから探すことにします。

*1:終了の知らせが鳴らなかったのだと思われますが、それだけではない(25分経たずにタイマーが終わっている)ように感じます